導入
先日、AliExpressでUSBハブを購入しました。
USB 3.0対応の4ポートで、お値段は$4.52(送料込)。
詐欺の臭いがプンプンしますが、「最近の中華製ならこれくらいの値段も、もしかしたらあり得るのか…?」という期待の下、購入に至りました。
そして、到着した商品がこちら。
写真では伝わりづらいかもしれませんが、物凄く安っぽい作りです。
「まぁ、やっぱり“そう”だよな…」と思いつつも、一縷の望みをかけて動作確認へと移ります。
動作確認
動作確認には、BuffaloのUSBメモリ(RUF3-KS16GA-BK)を使用。
普段はWindows10のインストールなどに使っていますが、安い割には動作に問題もなく、結構重宝しているUSBメモリです。
さて、こちらのメモリをUSB3.0対応のポートに直接挿した場合、windows上でもきちんと、USB 3.0で接続されている旨が表示されます。
CrystalDiskMarkでのデータ転送速度はこんな感じ。
USB3.0にしては遅いですが、USB2.0では出ない速度です。
では続いて、今回購入したハブを同じUSBポートに挿した上で、同じUSBメモリを接続してみると…
USB 3.0では接続されていないことが分かりますね。
CrystalDiskMarkでのデータ転送速度もこんな感じで、
明らかにUSB 2.0の転送速度です。
4ポート全てを試した上で、色々と確認もしましたが、結果は変わらず…。
やはり「詐欺商品」でした。
-Sponsered Link-
返金請求
さて、この「詐欺商品」をどうするか。
値段も$4.52と高いものでもないため、「廃棄して終わり」でもいいのですが、「そう考える人が大半である」ということに付け込んだ詐欺行為である可能性が高いので、今後のための勉強も兼ねて、今回は返金請求をしてみることにしました。
まずは注文履歴から、該当商品欄の”Open Dispute“をクリック。
すると、返金に関する各種入力欄が出てくるので、順に入力していきます。
・”I want to apply for:“の欄
”Refund Only”(返金のみ)と、”Return Goods”(返品の上、返金)が選べます。
今回は返品対応するような金額でもない(金額に対して手間が大きすぎる)ため、”Refund Only”を選択しました。
・”Did you receive the item? “の欄
商品を受け取ったかの確認。
今回は受け取った上で詐欺商品だったため、”Yes”を選択。
・”Reason for refund request“の欄
返金請求の理由。
こんな感じで選択肢が出てくるので、該当のものを選択します。
今回は、「商品が記載された内容と異なる」→「モデルが記載された内容と異なる」を選択。
・”Refund Amount“の欄
請求する返金額。
今回は送料込の購入金額が上限だったので、上限金額にて請求しました。
・「申し出の詳細をご記入ください」の欄
おそらく、多くの日本人にとってはここが鬼門。
今回は、最近よく名前を聞くようになった「DeepL翻訳」を、性能を試すために使用してみました。
少し不自然な部分もありますが、大体の意味は伝わる文章になっていると思うので、ほぼ手直しせずに貼り付けました。
なかなか高性能で且つ無料なので、英語に自信がない方は使ってみるといいかもしれません。
・”Please upload your evidence.“の欄
”Reason for refund request”で選択した返金請求理由の証拠となる画像、動画をアップロードする欄。
今回は、こんな感じの画像を添付しました。
今回はWindowsの言語を英語に変更した上でスクリーンショットを撮り、DeepLで翻訳した英文を補足として入力したものを添付しました。
なお、今回は画像だけ添付して申請したのですが、販売業者から「映像も添付してくれ」と言われたので、最初から動画も添付した方がよいかと思います。
請求後の流れ
上記の流れで返金請求をすると、その後は注文履歴から飛べる”Dispute in Progress”というページで、販売業者とやり取りをすることになります。
まずは、販売業者からの返答を待ちます。
ここで返金請求を認める回答が来る場合もあるかと思いますが、今回は認められず、こんな回答が来ました。
「返金対応なし」「動画もくれ」という回答ですね。
仕方ないので動画を撮影し、”My Proposal”の下の方にある”Upload Evidence”から動画をアップロードしました。
(メールで送ってくれてもいいよ、とありましたが、AliExpressページ内でアップロードしました。理由としては、以下のAliExpressによる仲介をスムーズに進められるようにするためです)
なお、この返金請求には対応期限があり、「リマインダー」というところに表記がされています。
今回は5日間だったかと思いますが、これを過ぎると、AliExpressが仲介に入る段階へと進みます。この期限を過ぎると返金がされないというわけではないので、販売業者から回答がなくても焦る必要はありません。
今回は動画アップロード後に販売業者から返答が一切なくなったため、期限数時間前まで待った上で、念のためSeller’s Proposal(販売業者からの回答)に対し”Reject”(却下)を選択しておきました。
そして、期限が過ぎるとすぐに、AliExpressからの回答が出ました。
”Valid”(有効)、返金します、という回答でした。
もちろん問題ないので、”Accept”を選択。
なお、より細かい回答は”AliExpress’ Judgment”欄の「争議処理結果」をクリックすると確認できますが、メールでも同じ内容のものが来ます。
今回は、こんな感じ。
返金請求を認める旨と、販売業者が反対証拠を提出した場合には、こちらもさらに証拠を提出する必要がある旨、それらの期間は4日間である旨などが記載されています。
というわけで業者側の対応を待っていると、3日後くらいに、こんな感じの表示が出ていました。
しかし、特にAliExpressから証拠画像・動画の追加提出を求められることはなく、4日間の期限が来ると、このよう表示に変わっていました。
おそらく、販売業者側の主張が却下されたのでしょうね。
そして、(今回はPayPalで決済していたので)PayPalから返金完了のメールが来て、無事に返金完了となりました。
終わりに
以上が、AliExpressで購入した詐欺商品への、今回の返金請求の流れとなります。
面倒といえば面倒な手続きでしたが、そこまで難しいものではなかったですし、AliExpressの対応が速く、きちんと「妥当な判断」をしてくれたことには驚かされました。
これなら、ある程度は安心してAliExpressを使えるのではないでしょうか。
以上、何かご参考になれば幸いです。
—–その後—–
先日、AliExpressにてUSB3.0ハブの詐欺商品を掴まされ(https://t.co/jpRHWRzLF9)、今度はもう少し高いのものを注文してみたのですが……
確認した限りでは、4ポート全てUSB3.0に対応しているようです。
お値段887円。しかも1週間半ほどで到着。
…凄いな中国。 https://t.co/3yK6jCIK2p pic.twitter.com/Z2C9KD4aeq— 佐FRAN (@F_Sano_) 2021年12月6日