今年はマテバシイ、オニグルミなどの木の実を採取して食べ、それを記事にもしてきました。
しかし、よくよく考えてみると、「超メジャーで容易に拾えるのに、拾って食べたことがない」木の実がありました。
…そう。タイトルにあるように、「銀杏」です。
もちろん、茶碗蒸しに入っているものなどを食べたことはあるのですが、自分で拾って、自分で調理したことはありません。
というわけで、せっかく今年は木の実の採取と実食に挑戦してきましたし、銀杏もこの機会に挑戦してみることにしました。
ただ、あまりにメジャーな木の実ですから、私が何か説明する必要もないかもしれませんね。
この記事を、銀杏を拾って食べる「きっかけ」にでもしてもらえば幸いです。
・採取
言うまでもなく、銀杏はイチョウの実です。
また、葉さえ見れば、イチョウの木を見分けることも容易なはずなので、木の見分け方云々の話も必要ないでしょう。
木の生えている場所についても、よくイチョウの木で並木道が作られているため、皆さん何カ所かご存知の所があるでしょう。
人通りが多くない並木道などを選んで採取に行ってください。(私は、歩行者がほとんどいない、山沿いの並木道で採取してきました)
さて、採取する際には、イチョウの葉などを手掛かりに、イチョウの木の下に落ちている実(銀杏)を拾えばいいのですが、銀杏は外皮は食べずに、種子だけを食べます。
そのため、外皮がついている実を拾ってきた場合には、外皮を取り除く作業が必要になってしまいます。
その作業には手間もかかりますし、銀杏の外皮は臭うので、オニグルミの場合と同じように、外皮が綺麗に落ちているものを選んで拾ってくることをお勧めします。
人通りの多くない並木道などでは、外皮が既に落ちているものを十分に見つけられるはずです。
なお、外皮の着いた実を拾ってきた場合には、コチラのサイトなどを参考にして、外皮を取り除いてください。(オニグルミなどと処理の仕方は同じですね)
・実食
銀杏も、から炒りして食べるのが一般的な模様。
やり方も、他の木の実の場合と変わりません。
洗って、フライパンに投入し、弱火~中火で炒るだけです。
ただ、銀杏はかなり破裂しやすいようなので、殻を割れ目を入れた状態で炒るようにしてくださいね。
(今回は、事前に割れ目を入れた状態で炒りましたが、それでも、1つ破裂して飛び出してきました)
なお、割る際にはペンチなどを使ってもいいですが、軽く踏めば簡単に割れます。
パキッと音がするまで、体重をゆっくりかけていってください。
割れ目を入れたら、たまに転がしながら、割れ目が大きくなり、殻が割れていく音がしなくなるくらいまで炒ります。
炒り終わったら、殻を剥いて食べましょう。
塩をかけると、なお良し。
さて、初めて炒った銀杏を食べた感想ですが、
…なんか、こう……、「モチっとした豆」という感じで、なかなかに美味
といったところでしょうか。
これまでに食べたことのない味と食感の組み合わせで、「木の実」という感じもあまりせず、不思議な感覚でした。
茶碗蒸しに入っているものと、ここまで味や食感が違うとは、驚きですね。
なお、から炒りする代わりに、電子レンジで加熱する方法もあるようです。
香ばしさも美味しさに繋がるでしょうから、個人的にはから炒りを勧めたいところですが、から炒りに使えるフライパンがない場合などは、コチラのサイトなどを参考に、電子レンジで調理してみてください。
あまりにメジャーな銀杏。
しかし、特に若い方には、(私と同じように)銀杏を拾って食べる経験がない人が多いかもしれません。
既に外皮が落ちたものを拾ってくれば、すぐに食べられますので、経験のない方はぜひ一度試してみてください。
・参考資料
◆美味しい木の実ハンドブック
→鮮明な写真が多く、記述内容も適量で非常にオススメの本。木の実に関心のある方はぜひ。
◆畔上能力 監『四季の山菜 採り方と食べ方』(成美堂出版、1998)