時代の変化というのは速いもので、今や多くのアニメがネットで配信されるようになりました。
今期(2018冬)アニメについては、amazonでは40作(内、21作がプライム会員無料)、ニコニコ動画では42作も配信されています。(18/02/06 現在)
これだけ視聴が可能なアニメが増えてくると、「どのアニメを観たらいいんだ……」と、“選択肢が多すぎるが故に選べない”状況(選択のパラドクス)に陥ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで私がオススメしたいのが、
ということです。
「『日常系』って、そもそも何さ?」という方は、おそらくこの記事を見ていないかと思いますが、一応確認しておくと、
劇的なストーリー展開を極力排除した、登場人物達が送る日常を淡々と描写するもの
です。
私の感覚としては、『あずまんが大王』あたりから「日常系」が一つのジャンルになり始め、『ひだまりスケッチ』や『みなみけ』、『らき☆すた』(特にアニメ)あたりの作品の登場と、そのヒット(3作ともアニメは2007年~)によって、一つのジャンルとして確立したように思います。
そして、その後も、『けいおん!』や『ゆるゆり』、『ゆゆ式』、『ご注文はうさぎですか?』、『きんいろモザイク』等々……多くのヒット作が生れています。
(きらら系漫画誌の台頭と「日常系」の興隆には強い関連があるでしょう)
さて、このような日常系作品の中で、私が「テーマのある日常系」としているのは、
であり、上に挙げた作品では、『けいおん!』がこの枠に入ります。
「劇的なストーリー展開を極力排除した、登場人物達が送る日常を淡々と描写するもの」といった日常系の枠と、「軽音」というテーマ(題材)が組み合わされている、というわけですね。
「ひだまりスケッチ」もこの枠に入りそうですが、「芸術(美術)」という要素が(かなり)薄いので、微妙なところです。(原作もアニメも好きですが)
他にこの「テーマのある日常系」の枠に明確に入る作品としては、『ひなこのーと』が挙げられます。
日常系要素と、「演劇(舞台)」というテーマ(題材)が組み合わされている作品です。
ただ、『けいおん!』にしても、『ひなこのーと』にしても、「俺は軽音をテーマにした作品が観たいじゃああああああ!」「私は、演劇をテーマにした作品が観たい。他の要素はいらないわ」といった人が観ると、発狂さえしかねません。
「テーマ(題材)」があるといっても、それはあくまで「日常系」を逸脱しない(=「劇的なストーリー展開」はない)範囲内で収まるものですからね。
さて、そんな「テーマのある日常系」をお薦めする理由ですが、それは、
から、です。
日常系作品は「何もない」ことにこそ良さがあるかと思いますが、その「何もなさ」に耐えられない人もいるでしょうし、日常系が好きな人でも、時にはその「何もなさ」が辛いこともあるでしょう。
しかし、「日常系」に「何らかのテーマ(題材)」が加わった作品であれば、そのテーマ(題材)によって、ストーリーが生れます。
『けいおん』や『ひなこのーと』は、それが分かりやすいですね。
「軽音」や「演劇」というテーマ(題材)から、「文化祭での発表」などの展開が生れ、そこまでのストーリーが生れるわけです。
しかし同時に、そのストーリーに主軸が置かれているわけではないため、「日常系」の良さは失われない。そこに旨みがあるのです。
こういった「テーマのある日常系」を毎クールに1本(以上)視聴リストに加えておくと、精神の安定を図れて、たいへん良いかと思います。
成人していて、且つお酒の飲める方であれば、夜にウイスキーなどを(ゆっくり)飲みながら眺めれば、安らかな気持ちで眠ることができるのではないでしょうか。
今期のアニメはまだ視聴できていないものが多いですが、『ゆるキャン△』はこの枠に入る作品ではないでしょうか。「日常系+キャンプ」という組み合わせです。
(「テーマ」の比重が若干大きいかもしれませんが、日常系の持つ“安心感・安定感”があります)
作画良し、テンポ良し、BGM良し、声優良しの「良い良いづくし」。
皆さんも、『ゆるキャン△』を観て癒されましょう。
今期アニメ以外では、やはり『ひのこのーと』がお薦め。
(Hulu などで配信あり。)
(OPとEDだけでも、1時間は観ていられます……)
他には『ふらいんぐうぃっち』もお薦めです。
「日常系+魔女(魔法)」というパターン自体は目新しくないかもしれませんが、日常系の良さが存分に発揮されている、素敵な作品です。
(Hulu や、U-NEXTなどで配信あり)
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*この記事は、「皆がテーマのある日常系アニメを観ることで、少しでも幸せになりますように」という願いと、「『ふらんぐうぃっち』と『ひなこのーと』の2期はまだか……。早くきてくれ……」という願いの下に作成しました。